
「行政書士」という言葉自体は、近年の資格試験の隆盛もあって、聞いたことがある、という方も多いと思います。
しかし、その業務は良く分からないという方が多いのではないでしょうか。
ここではその、分かりにくい行政書士の業務を、少し説明してみようと思います。
まず、「行政書士」の説明を難しくしている原因は、「取り扱う業務の数のあまりの多さと範囲の広さ」にあります。
また、「これ、という特定のイメージにつながる、一言で表せるような業務と活躍する場所の特徴がないこと」だと思います。
イメージから考えてみると、例えば弁護士なら「裁判(裁判所)」、司法書士なら「登記(法務局)」というように、
それぞれ、「業務」と「場所」を言い表す代表的なワードがあります。
しかし行政書士は、業務について「あれもこれも」、場所も「あちらこちら」。
そもそも、「行政」という言葉自体、「(1) 国家作用の一つ。立法・司法以外の統治または国政作用の総称」(広辞苑)と、漠然としています。
そして、「立法・司法以外」あまりに広く、特定し難い表現になっています。
行政書士の業務ですが、以下のように大きく3つに分けられます。
「許認可の申請」は、ある程度分かりやすいのではないでしょうか。許認可の数が日本に1万以上存在するので、数は確かに多いですが、同じ許認可に分類されることに違いはありません。また、行政書士しかできない「独占業務」とされている業務がたくさんあります(他士業法に定められた例外も存在します)。許認可を主な業務としている行政書士の方もたくさんいらっしゃいます。
では、行政書士の主な業務は「許認可」で、代表される場所は「お役所」でいいんじゃない?と思われるかもしれません。ですが、そう言い切ってしまうことはたいへん難しいです。
許認可以外の法務サービスその他を主な業務としている行政書士の方もたくさんいらっしゃるからです。
その許認可以外の法務サービスですが、行政書士法上は「権利義務又は事実証明に関する書類」の作成と定められています。
こちらも、作成する書類の種類は数千種類(と言われています)。
主なものとして、「権利義務又は事実証明に関する書類」としては、遺産分割協議書、各種契約書、念書、示談書、協議書、内容証明、告訴状、告発状、嘆願書、請願書、陳情書、上申書、始末書、定款等、「事実証明に関する書類」としては、実地調査に基づく各種図面類(位置図、案内図、現況測量図等)、各種議事録、会計帳簿、申述書等が上げられます。
このように行政書士の、作成できる書類の数もたいへん多く、「書類作成のプロ」として活躍の場が広がっています。
また、行政書士は昔から「身近な街の法律家」と言われています。行政書士は、弁護士とは違い裁判手続きの代理権は持っていないものの、それ以外の法律書類の作成代理による事案の解決に優れています。
上記でも少し触れましたが、内容証明郵便作成、相続調査、遺産の分割離婚協議、悪徳商法の解約、刑事告訴手続き(警察署告訴・告発状作成)、契約書の作成、示談書の作成、交通事故保険金請求、外国人ビザの手続き、その他行政手続、官公署許認可申請手続き全般など、非常に広範囲に渡ります。
この点が、行政書士が「身近な街の法律家」と呼ばれる由縁でもあります。
比較的小さなトラブル 裁判までにはしたくないが何とかうまく解決したい場合、当事者間で円満に解決したい場合 行政、役所手続きが絡んでくる問題 法律書類の作成だけで解決できそうな問題 等の場合にも行政書士の出番となります。
こういった身近な法律事案を書類作成により解決し、みなさんのお役に立つことも行政書士の大切な役割です。
ここまでいかがでしたでしょうか?少し長くなってしまいましたが、行政書士について概ね分かっていただけたかと思います。
最後に、行政書士は「身近な街の法律家」、皆様が気軽に何でもご相談できるよう心がけています。これからも身近な街の法律家として、皆様のお役に立てるよう努めてまいります。
お困りごとがありましたら、どうぞご遠慮なくご相談下さい。